SOREZORE〜それぞれの表現〜
- 2022.8.26.金曜
- 活動紹介
SOREZORE 第2回〜それぞれの表現〜
みきまる座、座長の安藤美紀さんは、生まれつき全く聞こえない聴覚障害。そんな美紀さんが、自分が演劇を楽しめないのが残念で、それなら自分で〜と立ち上げた劇団です。
今回の題目『いけす』は、美紀さんの生まれるまでと生まれて障害がわかったときの状況とを赤裸々に演じる公演。
美紀さんの力強い演技。なぜ、そうなったかは、それまで美紀さんの育ち方、大変だったことを乗り越えて生きてきたことがそのままエネルギーに変わって溢れ出でいる感じでした。
美紀さんの、お母様は、「親は、先に死ぬ。この子が生きていくためにはー」ということを必死に想い、愛情を持って厳しく育てられたとのことで、お父様は、「俺は、海の男。美紀も海の子だ。海の中では音は聞こえないも同じ。海外に行けば、言葉もわからない。それと同じこと。」とおっしゃられたそうです。両親のその想い、どちらにも感謝です。と、美紀さんは、耳が聞こえないため、言葉を発するのは難しい中でご自分の言葉で語ってくださいました。聞こえづらいところもあるのですが、その分会場にいるみなさんそれぞれが、美紀さんの生の声、心の声を聞きたくて、自分の感覚を集中させて聴いている感じがしました。
ある学生の感想で「私は、特別支援学校で働くことを夢に目指しています。障がいのある人たちの目や耳や身体や脳になり、一緒に色々な世界を見たいと思っています。」というのを書いてくれていました。たくさんの学生が、本当にしっかりと美紀さんの表現を感じてくれている姿がとても印象的でした。
一生懸命に伝えるということ、生駒で公演してくださった、みきまる座の皆さん、本当にありがとうございました。